TOPへ

妊婦健診・超音波健診

妊婦健診とは

妊婦健診とは

妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんの健康をチェックし、安全な出産につなげることを目的としています。
健診の役割は、妊婦さんと赤ちゃんの健康を継続的に見守ることです。何も問題なく出産できれば良いのですが、お腹に赤ちゃんがいる状態は通常とは異なります。赤ちゃんが無事に成長できるように、また妊娠に伴うトラブルで妊婦さんの健康が損なわれないようにする必要があります。
毎回の健診では、切迫流産・早産の兆候がないか、胎盤の位置や羊水量に問題はないか、赤ちゃんの向きや位置に異常はないか、合併症や感染症はないかなどを確認します。
お腹の赤ちゃんの発育状況、お母さんの体調を把握し、安心して出産を迎えるためにも、妊婦さんは必ず受けなければなりません。
不安やストレスは体調に影響することもあるため、心配なことはここで解決しておきましょう。医師に直接伝えにくいことがあれば、助産師や看護師などスタッフにお話しいただいても構いません。

妊婦健診を受ける頻度やスケジュール

妊娠初期のスケジュール

妊娠初期とは8〜14週を指します。
妊娠がわかったら医療機関を受診し、最初の健診を受けましょう。一般的には妊娠6〜8週頃に初回健診を受けるケースが多いです。母子手帳の交付時期や妊娠中の生活指導なども、この時期に説明されます。
初期の段階で受診を開始することで、健康リスクの早期発見や適切な妊娠管理が可能になります。また、自治体により妊娠・出産に関する制度が異なるため、体調に無理のない範囲で事前に調べておくことをおすすめします。

妊娠中期・妊娠後期のスケジュール

お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて、健診の回数も増えていきます。
妊娠24週頃までは4週間ごと、24週を過ぎると2週間ごと、そして36週以降は毎週の受診が目安となります。出産が近づくほど、より細やかな経過観察が必要になるためです。
妊娠中期に入ると、赤ちゃんの成長スピードが上がり、お母さんの体にもさまざまな変化が現れます。この時期には血液検査や詳しい超音波検査を行い、母子の状態をしっかりと確認していきます。
後期になると、お産に向けた準備が本格化します。赤ちゃんの推定体重や向き、お母さんの体調などをきめ細かくチェックし、安全な出産につなげていきます。
時期によって必要な検査や確認事項は変わりますので、次回の受診日を忘れずに確認し、定期的な健診を続けてください。

週数ごとの通院目安

妊婦健診の間隔は母子保健法にもとづいて設定されており、妊娠の進み具合に応じて通院頻度が変わります。

週数 通院間隔
初期から23週 4週間ごと
24週から35週 2週間ごと
36週以降 1週間ごと

上記はあくまで標準的なスケジュールです。お体の状態や妊娠経過によっては、医師の判断で受診間隔を短くする場合があります。その際は指示に従ってご来院ください。健診日以外でも、出血やお腹の張り、胎動の減少など気になる症状があれば、遠慮なくみどりレディースクリニックへご連絡ください。

注意点

妊婦健診のペースは、お一人おひとりの状態によって異なります。もともと治療中のご病気がある方や、双子以上を妊娠されている方などは、通常より短い間隔での受診をお願いすることがあります。これは、母子の健康をより丁寧に見守るためです。
一方、経過が順調だからといって、ご自身の判断で健診の間隔をあけることは避けてください。自覚症状がなくても、定期的なチェックでしか見つけられない変化もあります。
通院の頻度やタイミングについてわからないことがあれば、そのままにせず担当医にご確認ください。

妊婦健診の検査内容

体重測定

妊婦健診では毎回体重を測り、増え方の推移を確認していきます。妊娠中に体重が増えるのは自然なことですが、増え方には適切な範囲があります。
増えすぎると赤ちゃんが大きくなりすぎて、難産につながる可能性があり、反対に増えなさすぎると赤ちゃんが小さく生まれるリスクが高まります。最近では、妊娠中の体重増加を過度に抑えてしまう方も増えており、注意が必要とされています。
生まれた時の体重は、その後の発育や将来の健康状態にも影響すると言われています。そのため、極端に増えすぎず、かといって不足することもない、バランスのとれた体重増加を目指すことが大切です。
妊娠初期はつわりの影響で思うように食べられなかったり、後期になると大きくなった子宮に胃が圧迫されて食欲が落ちたりすることもあります。体重の変化はお母さんの体調や生活の様子を映す指標でもあり、必要に応じて栄養面のアドバイスやサポートを行う判断材料となります。

血圧測定

健診のたびに血圧を測り、妊娠前や前回の数値と比較しながら変動を見守っていきます。
血圧チェックで特に注意しているのは、妊娠20週以降に発症する「妊娠高血圧症候群」の早期発見です。この病気は、お母さんにけいれんや臓器障害を引き起こしたり、赤ちゃんの発育に深刻な影響を及ぼしたりする可能性があり、母子両方の命にかかわる重大な合併症です。
早い段階で血圧の上昇を捉えることで、食事や生活面での指導、必要に応じた治療など、さまざまな対策を講じることができます。
妊娠前から血圧が高めの方は発症リスクがより高いため、妊娠中は特に慎重な管理が必要です。該当する方には状態に合わせたきめ細かいフォローを行います。

尿検査

妊婦健診で行う尿検査では、尿蛋白・尿糖・ケトン体の3つの項目を中心にチェックしています。
尿に含まれるたんぱく質(尿蛋白)は、腎臓の働きを示す指標です。妊娠が進むにつれて数値が高くなっていく場合は、妊娠高血圧症候群が起きている可能性を考えます。
尿糖は、妊娠をきっかけに血糖値のコントロールがうまくいかなくなる「妊娠糖尿病」を見つける手がかりになります。
ケトン体は、体が十分な栄養を得られていない時に増える物質です。つわりがひどく食事や水分が十分にとれていない状態では、尿中のケトン体が上昇します。この数値から、つわりの程度や脱水の有無を把握し、点滴などの治療が必要かどうかを判断します。

超音波(エコー)検査

超音波(エコー)検査

超音波を使って、お腹の中の赤ちゃんの様子を画像で確認する検査です。妊娠初期は膣から、中期以降はお腹の上から器具を当てて観察します。
妊娠初期の検査では、赤ちゃんが子宮の中に正しく着床しているかを確認します(子宮外妊娠ではないかの判断)。その後は健診のたびに、赤ちゃんの発育状態、心臓の拍動、体の形や血液の流れなどを詳しくチェックしていきます。
また、赤ちゃんへ栄養を届ける胎盤についても観察しています。胎盤が子宮口をふさぐ位置にないか(前置胎盤の確認)、胎盤が剥がれかけていないか(常位胎盤早期剥離の確認)といった点も見逃さないよう注意しています。毎回の健診で継続して観察することで、赤ちゃんの成長の経過を把握し、何か問題があれば早い段階で気づくことができます。

血液検査

妊娠中は初期・中期・後期の各段階で血液検査を行います。お母さんの健康状態を把握し、安全なお産に向けて必要な準備を整えるためです。
初期には、血液型の判定や貧血の有無など基本的な項目を調べます。あわせて、B型肝炎・C型肝炎・梅毒・風疹・HIVといった感染症の検査も実施します。これらは赤ちゃんへの感染リスクがあるため、陽性の場合は早期に治療や対策を講じることが重要です。
中期になると、赤ちゃんの体が急速に大きくなり、お母さんの鉄分が多く使われるようになります。そのため貧血になっていないかを重点的に確認するほか、血糖値を測定して妊娠糖尿病の兆候がないかもチェックします。
後期はお産に備えた検査が中心です。基本的な血液の状態に加えて、血液が正常に固まるかどうか(血液凝固機能)を調べます。
出血時に血が止まりにくい体質が見つかった場合は、事前に治療を行ったり、安全を優先して帝王切開を選択したりすることもあります。

腹囲測定(12週以降)・子宮底長足底(16週以降)

腹囲はおへその高さでお腹を一周した長さ、子宮底長は恥骨からお腹の一番高いところまでの長さを測ったものです。どちらも羊水の量や赤ちゃんの大きさをおおまかに把握する方法として、従来の妊婦健診で広く行われてきました。
ただ近年は、超音波検査でより正確な情報が得られるようになったことから、これらの測定を行わない医療機関も増えています。日本産科婦人科学会のガイドライン(2023年版)でも、必須ではなく省略できる項目として位置づけられています。

NST(ノンストレステスト/胎児心拍数モニタリング)

お腹にセンサーを装着し、赤ちゃんの心拍数の動きとお母さんの子宮の収縮をグラフとして記録する検査です。出産時のモニタリングにも使われる装置で、赤ちゃんが元気かどうかをリアルタイムで観察できます。
心拍数がどのように変化するかを見ることで、赤ちゃんに十分な酸素が届いているか、神経や心臓の働きに問題がないかなど、さまざまな情報を得ることができます。検査で気になる所見があった場合は、詳しい検査を追加するなど、速やかに次のステップへ進みます。

妊婦検診におすすめの服装は?

服装に厳格なルールはありませんが、検査内容によっては着替えやすい服を選ぶとスムーズです。以下を参考に、通院時の服装を選んでみてください。なお、診察中はタオルをお渡ししていますので、露出が気になる方もご安心ください。

血圧測定:薄手のトップス

腕を出しやすい服装が便利です。袖をめくりやすいデザインや、薄い生地のトップスを選ぶとスムーズに測定できます。冷房や寒さが気になる季節は、脱ぎ着しやすい羽織りものがあると重宝します。

経腟エコー・内診:ワンピース+レギンス

内診では下着を外していただきます。ワンピースを着ていると体を覆ったまま診察を受けられるため、気持ちの面でも楽に感じる方が多いです。足元はタイツよりもレギンスの方が着脱がスムーズです。

腹部エコー・胎児超音波検査:セパレートの服

お腹全体を出して検査するため、トップスとボトムスが分かれている服装がおすすめです。ゆったりしたトップスを上にあげるだけで準備が整います。

NST検査:スカート

お腹にセンサーを付けて30分ほど横になりながら測定します。同日に内診を行うことが多いため、スカートだと一度の着替えで済んで便利です。足元が冷えやすいので、靴下を履いておくと快適に過ごせます。

妊婦健診にかかる費用

費用

妊娠中の健診費用は、全体を通して10〜15万円ほどが目安です。体重や血圧などの基本的な項目だけであれば1回あたり3,000〜7,000円程度ですが、血液検査や超音波検査が加わる回では1〜2万円ほどになることもあります。
健診の回数は妊娠がわかった時期や経過によって異なりますが、出産までにおよそ14回受けるのが一般的です。毎回の積み重ねでまとまった金額になりますので、あらかじめ費用の見通しを立てておくと安心です。

補助券(妊婦健康診査受診票)

各自治体では、妊婦健診の費用を軽減するための補助券(妊婦健康診査受診票)を交付しています。受診時に窓口へ提出すると、券に記載された検査項目の費用が差し引かれます。
補助券を受け取るには、妊娠届の提出が必要です。届出をすると母子健康手帳とあわせて交付されますので、妊娠が確定したら早めにお住まいの市区町村窓口で手続きをしてください。
なお、里帰り先や県外の医療機関で健診を受けた場合でも、あとから申請することで費用の一部が戻ってきます。申請期限は出産後1年以内ですので、忘れずに手続きを行いましょう。

妊婦健診の注意点

里帰り出産をされる方

ご実家など、お住まいとは別の地域で出産を予定されている方もいらっしゃるかと思います。
当院では妊婦健診のみ希望の方も対応可能です。
その場合、届出をした自治体の補助券がそのまま使えないことがあります。里帰り先での健診費用はいったん全額をお支払いいただく形になります。
ただし、出産後に「償還払い」の手続きをすれば、使わなかった補助券の相当額が返金されます。申請の期限は出産から1年以内です。手続き後、実際に口座へ振り込まれるまでに数ヶ月かかる場合がありますので、余裕をもって申請されることをおすすめします。